皆さん、よくご存じの「高野豆腐」
全国のスーパーでもよく見かける食材です。
豆腐という名の通り、大豆加工品ですから、体にも優しい食材と言えます。
高野豆腐(凍み豆腐)の由来と歴史
高野豆腐の由来と歴史は、全国にありますが、八島の凍み豆腐は450年程前の戦国時代にさかのぼります。
甲州を治めていた武将で有名な武田信玄。
武田信玄は部類の凍み豆腐好きだったようです。
甲府は凍み豆腐の消費地域でしたが、武田信玄が佐久地方の八島へ攻め入った際、兵糧として「凍み豆腐」を珍重しました。
信州の八島地区のは厳冬で凍み豆腐作りにとても適した気候の上、甲州街道沿いにあり、
凍み豆腐を確保するにはとても好条件な場所でした。
以来、八島地区では各家庭に「凍み豆腐工房」が設けられるほど凍み豆腐作りが盛んになりました。
幻の味になりつつある元祖の凍み豆腐
美味しい凍み豆腐は、-7度以下で晴天が続かないとできません。
自然凍結と自然解凍を10日間ほどかけてじっくりと作られています。
現在は、地球温暖化による気候変動と、生産者の高齢化や減少がすすみ、八島の凍み豆腐は幻の郷土食材となりつつあります。
ちなみに私は昭和37年生まれなのですが、子供の頃は、冬になると、凍み豆腐を行商に来るおばさんがいました。
母は、凍み豆腐の季節になると、そのおばさんの来訪を心待ちにしていました。
藁で編んだかけ紐に丁寧に括り付け垂れている凍み豆腐の束をまとめて購入し、我が家の軒先にもぶら下げていました。
食卓に凍み豆腐と干した野沢菜の葉のお味噌汁が良く載っていました。
素朴な味でしたが、そこには、自然からの恵みがあふれていたように思います。
時代の流れと共に凍み豆腐の行商のおばさんの姿はいつの間にか消え、スーパーで冬季限定品として冷凍ケースで凍み豆腐が売られるようになり、購入した凍み豆腐の保管場所も軒下から、冷凍庫に様変わり。
私も、凍み豆腐の味を子供達に伝えたくてスーパーで冬の限定を購入してきましたが、自然が織りなす繊細な味は多分残念ながら子供達には伝えられないだろうと思いました。
凍み豆腐の風景を残して・・・・
私が子供の頃は、信州では当たり前のように見受けられた凍み豆腐が軒先にある風景。
今では、さまざまな環境の事情から、その風景もなくなりつつあります。
信州を代表する風景の1つだったように思うと個人的にはなんだか信州の文化財がなくなっしまったようでとても寂しい物を感じます。
自分ではまだまだ若い!!と思っていたのですが、いつの間にか信州昔話を語る婆さんになっているんですね。
私の娘や息子に凍み豆腐の話をしても、たぶん信州の郷土食として響かないだろうし、凍み豆腐が軒先にある風景の話をしてもさほどの興味を示してはくれないでしょうね。
でも、季節限定でもいいので、どこかで魅せてくれれば、実際目にすることができれば感じる世界が違って見えるのではないでしょうか。
こんな風にして冬季限定の凍み豆腐は作られているのだと、実感できる場所がある事で、信州の郷土食「凍み豆腐」を多くの人に知ってもらうきっかけなるのではないかと思います。
今シーズンは終了しています
今年(2021年)は、2月に入り温かい日が続いてしまったこともあり、生産は終了しています。
NHKニュースで全国で紹介されたことも手伝い、在庫はないとのこと。
この記事を読む頃にない・・・・
ごめんなさい!!
本当に季節頼みの凍み豆腐。
暖冬だったりすると、更に生産量が減り、貴重なものとなります。
凍み豆腐は寒い冬限定商品ですが、「高野豆腐」年中食べられます。
オートメーション化され、年がら年中楽しむことができます。
高野豆腐簡単レシピ
高野豆腐も、凍み豆腐も人肌のお湯で戻してスポンジ状にします。
カチカチのままでは食べられません!!
必ず柔らかく戻してから食しましょう。
一般的には煮物やみそ汁がレシピが簡単ですが、少し変わったレシピを紹介しましょう。
このレシピは、高野豆腐のぱさぱさ感がどうも苦手という方にも喜んでいただけると同時に本当に簡単で万人受けするのでお勧めです。
高野豆腐のなんちゃって醤油ダレモチ風
(クックパットより画像引用)
材料
高野豆腐 数枚➡ここではとりあえず4枚で。
片栗粉➡高野豆腐1枚につき大匙1杯×4杯
揚げ用油 適当
★醤油ダレ(高野豆腐4枚分)
水 400CC(1枚につき100CC位)
醤油 100CC(好のみがあるので調整してくださいね)
砂糖 40グラム(私は甘いのがあまり好きじゃないのでここまで入れません)
水溶き片栗粉 適量(イメージとして団子の醤油ダレ位の濃さで調整してください)
① 食べたい枚数だけ高野豆腐を用意します!!
② しっかりお湯で戻します。
③ 戻した高野豆腐をしっかり絞ってください。
④ しぼった高野豆腐に片栗粉をまぶします。(しっかりまぶしてくださいね)
⑤ 片栗粉をまぶした高野豆腐を油で揚げます。(片栗粉の表面が白くなる程度でOK)
⑥ 鍋に醤油ダレの材料、水溶き片栗粉以外を全部入れて一煮立ちさせます。
⑦ 水溶き片栗粉を入れ、トロミを付けます。
⑧ トロミを付けたタレに揚げた高野豆腐を入れて絡めて出来上がりです。
温かいままでも美味しいですし、少し多めに作って冷蔵庫に入れて置いても味がなじんで美味しいです。
小腹がすいてるときなど、重宝します。
栄養価は高いですが、カロリーが本物のお餅より断然低いので、何枚か食べても罪悪感がないです。
但し、ダイエットにいいかと言えば、美味しくて食べすぎてしまうので、保証しかねます(笑
高野豆腐のレシピというと、お湯で戻してみそ汁の具ばかりだった私が、一時期とてもはまりました。
あまりにも簡単で、温かくても冷たくても美味しくて…
台所で使い道がなく眠っている「高野豆腐」がありましたら、是非お試しください。
思わず追加して新しい高野豆腐を購入してしまう程お手軽レシピです。