思えば、私が、子供の頃は、ラーメンと言えば、「醤油」「塩」「味噌」
そして、信州ラーメンと名の付くご当地ラーメンの存在は皆無でした。
ラーメンの専門店と言えば「ラーメン大学」「どさんこ」・・・・
私の記憶にはその程度しかありません。
個人でラーメンを主体にしている店はあまり見かけなかったような気がします。
時代は、流れ、今や世間はご当地ラーメンブーム。
信州にも「信州ラーメン」というご当地ラーメンが登場して久しいですね。
「信州ラーメン」の立役者としてラーメン愛好家に有名なのが「塚田兼司」さんです!!
ラーメン以上に人が大好き!!
塚田さんは1971年生まれ、5歳の時に父親を病気で亡くして以来、お母様とおばあちゃまに育てられました。
ご本人曰く、母親が自分達を育てるために必死で働いていた。
決して家は裕福ではなかったけれど、それなり幸せだったと言います。
貧しい事に慣れていて、貧しさが気にならなかったのだとか。
そして、それは、現在も変わらず。
悪い意味ではなく、お金儲けには関心がないとおっしやいます。
儲かったなら、金持ちになるより、そのお金を従業員に還元したいし、新しいラーメンの材料費にかけたり、新しいお店を出す資金や運営費に回して美味しいラーメンを提供することでお客様に還元したい。
自分がその中に組み込まれて生活できてれば、特別莫大な財産は必要ないという考えを持たれています。
それを証明するかのように塚田さんの周囲にはさまざまなジャンルにかかわる人達が集まっています。
あまりにもジャンルが広すぎて、塚田さんは完璧把握しきれず・・・
周囲が凄い人を紹介してくれているのに「????」飛ばしまくりなのだそう。
ご本人曰く自分のジャンルは「ラーメン」や「飲食」なので、それ以外のジャンルからどんなに有名な方を紹介されても、塚田さんいわく、周囲が心配するほど、価値がわからない。
周囲から、羨望のまなざしを投げかけられ、改めて「そんな凄い人だったの?」と思うことがしばしばなんだそう。
いろいろな先入観を持って相手と対峙することなく真摯にむきあう。
そんな姿勢が魅力として伝わってきます。
(もちろん!!私も息子も塚田さんの大ファン!!)
そして・・・
塚田さんは本当にラーメン一直線な人。
だけど…
塚田さんはラーメン以上に人が大好き。
人が大好きだから、自分の大好きな「ラーメン」で人を喜ばせてあげたい。
塚田さんがお金以上に大切にしたいと思っているのは「人の気持ち」「人情」塚田さんとお話をしているとそんな思いがビシバシと伝わってきます。
塚田さんの背中に惚れた長男!
(★2017年に惜しまれつつ閉店)
塚田さんとは、上田のアリオのフードコートに「ブタドラゴン」というラーメン屋さんがあった時に、そこでバイトをしていた長男を介して出会いました。
男の子ということもあり、少しでも早く自立させたくて高校入学と同時にバイトに出るよう勧めました。
条件は、高校までの定期代、携帯代、旅行積立、おこずかいなど、高校の学費以外は自分で捻出すること。
学校サイトは、当然半年は学業に専念してほしいと難色を示しました。
隠れてバイトはさせたくないと、学校と掛け合い許可をとり、長男には正々堂々学業とバイトの両立をしてほしいと思いました。
とはいっても、高校生のバイト採用は当初、狭き門でした。
ましてや、4月早々から働きたいという息子を雇ってくれるところは皆無。
面接しては落とされる…大人でも折れてしまうのに息子にとっても相当酷だったようです。
バイトそのものをあきらめかけた時に救いの手を差し伸べてくれたのが塚田さんでした。
私も飲食関係へ勤務している身ですので、学生バイトを仕事ができるまでに育てる事がどれほど大変かは理解できます。
ましてや、社会の厳しさを知らずに飛び込んだ人生初のバイト。
親としては正直、仕事先が決まったものの長続きするのか正直不安でした。
塚田さんとの出会いで長男は3年間、弱音を吐くことなくバイトをやり遂げました。
息子いわく・・・
激しく叱られたことはなかったようです。
仕事場でラーメンに向き合う姿勢、塚田さんとともに働くラーメン職人達の行動力がとても、かっこよく思えたといいます。
塚田さんの生きざまに憧れを抱いたようです。
塚田さんの下で働こうと一度は、思ったようです。
実際は、高校時代に興味を持った福祉の仕事を経験してみたいと塚田さんに相談。
若い時の苦労や経験は大事と背中を押してもらった次第です。
信州が誇るご当地ラーメンのパイオニア!
コロナで、昨年、今年と開催が中止となっている「信州・麺戦記」松本で毎年開催されていました。
県下の人気ラーメン店が集います。
普段は食べられない人気ラーメン店のラーメンを会場ではしごできるという貴重な体験ができるイベント。
それぞれのラーメン店の個性を食べ比べで感じる至福の時をさきがけてプロデュースしてくれたのも塚田さんでした。
信州ラーメンをPR!東京にも出店中
サイフォンでスープ★ユニークなラーメンを提供している「魚雷」
私も一度だけ行ったことがあります。
まるで澄まし汁を思わせるあっさりとした魚介スープがとても斬新で、スープまで、しっかり飲み干せるラーメン。
感動的でした。
コロナが終息したらまた、「魚雷」のラーメン食べに行きたいものです。
惜しまれつつ閉店した「チラナイサクラ」
上野のアメ横近くにあったこともあり、何度かお店を訪れました。
ラーメンはもちろん、餃子が本当においしくて、必ず注文していました。
皮が厚くてもちもちしていて、手作り感が満載の餃子でした。
「チラナイサクラ」は長野で再開するかもしれないとのこと…
是非、再開させていただきたいです!!
そして、あのもちもち触感のおいしい餃子と、のど越しのいい皮を使ったわんたんも再開させてほしいものです。
待ちわびているファン多し!!
塚田さんの経営されている長野県下のラーメン店
上田市では、上田駅構内にある「武士(もののふ)」
私は、ここの食べ比べが大好きです!!
塚田さんに言わせると「邪道」なのだそうですが、こってり系とあっさり系が
一度に味わえるのは、うれしいです!!
双子どんぶりに半玉ずつ・・・
そして、紫蘇風味のきいたオリジナル餃子。
ちょっとしたおつまみメニューも…
最近食べて気に入ったのは、「きくらげの油炒め」これはいけます!!
★にんにくとごま油と醤油できくらげを炒めただけの超シンプルものなのですが、これが後引くおいしさで、思わず家でも作りました。
長野市内は、塚田さんの本拠地!!
「気むずかし屋」
気むずかし屋の二郎系ラーメン「きむ次郎」自慢の白湯スープににんにくと山盛りのもやし。
家族には「また、頼んでるよ・・・」と呆れられるのですが・・・・
ラーメンに到達する前にもやしと分厚いチャーシューでおなかがいっぱい・・・・
思わず、麺は小盛りでお願いしますぅ~・・・・と常套句・・・
いや、麺いらないですぅ~とラーメン屋に来てラーメン喰わんのかい!!と突っ込まれてしまいそうなんですが、つい、悪戦苦闘するのがわかりつつ注文してしまいます。(;^_^A
塚田さんに二郎系「野菜多めの麺小盛り」をリクエストしようかな・・・・
『塚田さ~ん!!女性と年寄りに優しい二郎系よろしくです!!』
「けん軒」
信州豚骨ラーメン発祥のお店!
今や、こってり系ラーメンの代表格と言われている「豚骨」スープ。
実は、結構スープをとるときには独特な香りが…
ご近所に臭いで迷惑をかけないように日夜このお店で「豚骨」スープ作りに励んだのだとか。
信州ラーメンの元祖「豚骨味」を堪能するならこのお店!!
「依々恋恋」
塚田さんが手塩?にかけて育てた女性ラーメン職人が経営してるお店。
スタッフも全員女性です。
女性が作る繊細な味が地元でも評判のお店です。
お店の場所が隠れ家的な感じのところにあるのですが、昼時は満員。
小さな駐車場は車が止められないこともあります。
シンプルだけど、とても繊細な味。
ラーメン好きな息子はたまに無性にここのつけ麺が食べたくなるようです。
上田市からわざわざ1時間程かけて食べに行くという…・(;^_^A
おそらく息子のようなファンが多いお店だと思います。
「烈士洵名」
ガッツリ系に人気なのが、豚骨がうまいと評判の「烈士洵名」
特に二郎系は、分厚いチャーシューと山盛りのもやしにやられます!!
見た目がボリューミーで注文したことを少々後悔しましたが、食べてみたら、思った以上にあっさりした味でイケました。
店内を見回すと家族連れが多い。
女性にも子供にもガッツリ系にも対応できるお店と言えます。
番外編・塚田さんの憩いの喫茶店
長野市の街はずれにあるレトロな感じの喫茶店「珈香」
塚田さんが人と会って打ち合わせをするときよく利用されている喫茶店です。
旧知の仲のマスター。
塚田さんが待ち合わせ相手だと告げると、体を大きくするジェスチャーと共にテーブルを2つドッキング。
メニューには塚田さんがプロデュースしたと思われるスイーツが・・・
食べそびれてしまったので、次回は是非・・・・
(息子に連れて行ってもらわないと方向音痴なので辿り着けそうにない…爆)
店内は実にモダンな雰囲気で珈琲の香りに満ちていました。
★ 現在(2021年6月現在)はコロナによる営業時間等の変更があるかもしれませんので、
来店の際は電話などで確認されることをお勧めします。